ねじの強度

ねじの強度を示すのが【強度区分】と呼ばれる指標です

鋼製ボルト、小ねじの強度についてはJISに規格があります。

範囲は呼び1.6~39で炭素鋼や合金鋼を材料として溶接性、耐食性、300度以上の耐熱性-50度以下の耐寒性を要求するものには適しません。

●引張強さと降伏点

規格書の「強度区分」を示す記号は引張強さや降伏点を示しています。

●引張強さとは?

材料が破断するまでの最大荷重(N)を断面積(㎟)で割った値のこと

●降伏点とは?

材料に荷重をかけていき、あるところまでは元に戻るが、ある点を超えると伸び切ったまま元に戻らなくなる。その点のことを降伏点と呼びます。

 

たとえば強度区分4.8の表示ですと 引っ張り強さ400N/mm2 降伏点320N/mm2(400x0.8)を示します。

これらの応力に有効断面積(有効径と谷の径との平均値を直径とする仮想円筒断面)を乗ずると引張荷重や降伏荷重が得られます。

●保障荷重とは?

完全ねじ部の長さが6ピッチ以上あるおねじにナットをはめ合わせて軸方向に引張荷重を15秒間加えて除荷したときに永久伸びが12.5μm以下であることを保障する荷重です。

 

耐力は明瞭な降伏現象が現れないときに適用され 永久伸びが評点距離の0.2%となる荷重応力を示します

※材料の強さ試験
以前は強度区分に4T 8T などという表示をしていたのですが 4Tの場合40kgまで破断しないという最小引張荷重を示していて降伏荷重は示しません。1999.4.1でこの表示は廃止されました。

●鉄製ねじの主な強度区分一覧

強度区分 説明 主な製品 対応するナットの強度区分
4.8 400N/mm²(約40キロ/mm²)の引張強さがあり、その80%の320N/mm²以上の荷重がかかると伸びてしまい、元には戻らない。 一般ボルト
一般小ねじ
4(4T)
8.8 800N/mm²(約80キロ/mm²)の引張強さがあり、その80%の640N/mm²以上の荷重がかかると伸びてしまい、元には戻らない。 高強度ボルト 8(8T)
10.9 1000N/mm²(約100キロ/mm²)の引張強さがあり、その90%の900N/mm²以上の荷重がかかると伸びてしまい、元には戻らない。 高強度ボルト 10(10T)
12.9 1200N/mm²(約120キロ/mm²)の引張強さがあり、その90%の1080N/mm²以上の荷重がかかると伸びてしまい、元には戻らない。 高強度ボルト
六角穴付きボルト
12(12T)
14.9    

※表美技側にはそれぞれの強度区分のボルトに対応するナットの強度区分を記載しております。高強度ボルトを使用する際は、その強度区分に対応したナットを使用することが安全な締結のために重要です。

●ステンレス製ねじの主な強度区分一覧

鋼種分類 鋼種区分 強度区分 引張強さ
Rm
最小MPa
永久伸び
0.2%耐力
Rpo.2
最小MPa
破断後の伸び
A
最小mm
オーステナイト系 A1
A2
A3
A4
A5
50
70
80
500
700
800
210
450
600
0.6d
0.4d
0.3d
鋼種分類 鋼種
区分


区分
引張強さ
Rm
最小MPa
永久伸び
0.2%耐力
Rpo.2
最小MPa
破断後の伸び
A
最小mm
硬さ
HBW 
硬さ
HRC
硬さ
HV
マルテンサイト系 C1 50
70
110
500
700
1100
210
410
820
0.2d
0.2d
0.2d
147-209
209-314
-
-
16-34
36-45
155-220
220-330
350-440
マルテンサイト系 C3 80 800 640 0.2d 228-323
21-35
240-340
マルテンサイト系 C4 50
70
500
700
250
410
0.2d
0.2d
147-209
209-314
-
16-34
155-220
220-330
フェライト系 F1 45
60
450
600
250
410
0.2d
0.2d
128-209
171-271
-
-
135-220
180-285

ねじの基本知識